1.「民泊投資」とは
1.1 一般的な不動産投資との違い
一般的な不動産投資は、たとえば都市部のマンションを購入し、その部屋を一か月単位で貸し出すことで、毎月安定した家賃収入を得る方法です。しかし、民泊投資はそのマンションの一室を1泊単位で貸し出すことで、一泊あたりの収入を高める投資方法です。
1.2 コロナ禍における民泊投資
新型コロナウイルスの影響で観光客が激減し、一時的に民泊の需要も減少しました。しかし、その一方で自宅で仕事をする「テレワーク」が普及し、自宅とは異なる環境で働く「ワーケーション」の需要が増えるなど、ニーズの変化が見られました。
2.民泊投資の種類
2.1 オーナーとして自ら民泊サービスを提供する
たとえば自分が所有するアパートの一部屋を、自分で掃除や鍵の受け渡しを行う形で運営する方法です。
2.2 オーナーとして他者に物件を貸し出す
ある民泊運営会社に自分の所有するマンション全体を貸し出し、その会社に民泊の運営を全て任せる方法です。
2.3 物件を借りて民泊サービスを提供する
都心のオフィスビルの一部を借り上げて、そのスペースをリノベーションし民泊として運営する方法です。
3.民泊投資の利回り
3.1 一般的な不動産投資の利回り
たとえば、都心のマンションを4000万円で50㎡の2DKのお部屋購入し、その部屋を月15万円で貸し出すと、年間の家賃収入は180万円となり、利回りは4.5%となります。
3.2 民泊投資の利回り
一方、同じマンションの部屋を民泊として1泊15000円で180日間貸し出す(民泊新法の基準に基づいて)と、年間の収入は270万円となり、利回りは6.75%になります。人数等によって、追加料金などの項目を設けると、更に利回りは、良くなります。
4.民泊投資のメリット・デメリット
4.1 民泊投資のメリット
利回りが高い点はもちろん、自身で運営方法を決定できるので、例えばゲストと直接コミュニケーションをとってサービスを改善するなど、自分のアイデアを活かせるのも魅力です。
4.2 民泊投資のデメリット
一方、稼働率が低下した際のリスクや、新型コロナウイルスのような予期せぬ事態に弱い点、さらには規制の変更などが潜在的なデメリットとなります。
5.物件を選ぶ際のポイント
5.1 駅や観光地の近くにあるか
立地は民泊の需要に大きく影響します。たとえば、東京タワーや東京スカイツリーの近くの物件は観光客に人気があります。
5.2 さまざまな方法で活用できる物件か
例えば、デスクと高速インターネット環境が整った物件は、ワーケーション利用者に人気があります。
5.3 グループで宿泊できる広めの物件か
たとえば家族や友人同士での旅行客向けには、4人以上が宿泊できる広い物件が望ましいです。
6.民泊投資を成功へと導く方法
6.1 不動産投資・民泊投資について理解を深める
セミナーや書籍などで基礎知識を学び、また経験者の話を聞くなどして理解を深めます。
6.2 契約前に収支をシミュレーションする
物件価格、修繕費用、運営費用などを考慮した上で、宿泊料金と稼働率から予想収入を計算し、収支計画を立てます。
6.3 口コミ・評判を常に意識する
ゲストからのフィードバックをもとにサービス改善を図ることで、次回以降の予約につなげます。
7.まとめ
民泊投資は一般的な不動産投資と比較し、利回りが大きいという魅力がありますが、それに伴うリスクもあります。物件の選び方、運営方法、リスク管理など、事前の準備と理解が成功の鍵となります。